薬剤師母の理系な子育て

パート薬剤師母です。幼児教育に興味があります。息子は年中。夫は文系。

ノーベル賞本庶佑氏「教科書に書いてあることをすべて信じてはいけない。疑うことが大切。」

本庶佑先生がノーベル医学生理学賞を受賞されました!同じ日本人として嬉しいニュースです。

本庶氏は、がん免疫治療薬「オプジーボの開発につながった、免疫チェックポイント分子を発見しました。薬剤師として恥ずかしいですが、オプジーボが日本人が発明した薬だと知りませんでした。(完全に勉強不足です)

本庶佑先生の著書です。


ゲノムが語る生命像 現代人のための最新・生命科学入門 (ブルーバックス) [ 本庶佑 ]

 

本庶氏のインタビューやニュース記事を、一部抜粋してまとめてみました。努力を重ねて、偉業を成し遂げた人物の言葉には説得力があります。

 

論文の9割は嘘だと思え

研究でのモットーは、

  • なにか知りたいという好奇心
  • 簡単に信じないこと

まず、論文とか書いてあることを信じない。自分の目で確信ができるまでやる。それが本庶氏のサイエンスに対する基本的なやり方なんだそうです。

 

研究者を目指す子供達へ

研究者になるにあたって大事なのは

  • 「知りたい」と思うこと
  • 「不思議だな」と思う心を大切にすること
  • 教科書に書いてあることを信じないこと、常に疑いを持って「本当はどうなっているのだろう」と

自分の目で、ものを見る。そして納得する。そこまで諦めない。そういう小中学生に、研究の道を志してほしいと述べていました。

 

幼少期はどんな子供だったのか?

  • 京都府生まれ。小中高は山口県育ち
  • 好奇心の塊で、興味の持ったことは何でもやる性格だった。
  • 小学校のころはラジオや時計の分解に熱中した。
  • どちらかと言えばガキ大将で、あまり勉強しなかったが成績は良かった。
  • 真面目に勉強するようになったのは中学の半ばを過ぎてから。
  • 勉強は理系文系問わず何でもできたので、大学へ進学する際は将来の進路に悩んだ(実に羨ましい悩みですね)
  • 伝記を読んだ野口英世に憧れ、多くの人を助けたいと京都大医学部に入学した。
  • オーケストラ部、英語クラブ、テニス部に所属し、仲間とマージャンやスキーも楽しむなど多趣味。

文武両道で、ゴルフなどのスポーツも得意だとか。

なんでも器用にこなす天才が、ものすごい努力した結果、ノーベル賞受賞なのでしょうね。

 

日本の研究費削減問題について

本庶氏は、ノーベル賞の賞金を活用して基金を設立し、生命科学分野の若手研究者を支援する考えを明らかにしています。自分のために賞金を使っても誰も文句は言わないのに、どこまでも素晴らしい方です。

それにしても、研究費不足はおそらく深刻な問題なのでしょう…

国は研究費をどうして削るのか?こういった日本の素晴らしい研究にはもっと投資して欲しいと個人的に思っています。このままだと近い未来、日本人のノーベル賞受賞者はいなくなるのではないかと危惧しています。

 

日本の医療費高騰問題について

オプジーボという薬は、とてつもなく高額です。今は少し値下げしたものの発売当初は、1年間で約3500万円もかかったそうです。保険適用の薬なので、例えば生活保護を受けていると、自己負担ゼロでオプジーボの治療が受けられることになります。

医療費高騰の1番の原因は、高額医薬品や医療機器の高度化だと思っています。

本庶氏はこの問題について、オプジーボは効く人は半年の投与で済むので、これまでの効かない抗がん剤の使用や入院費は減るとして総合的な評価が必要だと指摘していましたが…果たして?

医療技術の進歩は喜ばしいことですが、何かしら対策をしないと、日本の医療制度が崩壊しかねないとも感じました。

 

 参考:産経新聞(2018/10/2)

Yahooニュースhttps://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181001-00010009-bfj-sctch

NHKNEWSWEBhttps://www3.nhk.or.jp/news/html/20181002/k10011654191000.html


私立小学校の説明会&見学会に行きました【お受験グッズの紹介】

もうすぐ私立小学校の受験シーズンということで、9月は私立小の説明会&見学会が目白押しでした。

我が家もついに、初めて2校の説明会に参加しました。

どちらも「受験小学校」と呼ばれている、多くの生徒が中学受験をして、外部に出ていく学校です。

首都圏だと、洗足学園小学校、宝仙小学校、国立学園小学校などがあります。

特に洗足学園小学校は難関中学合格率が高く、志願倍率が高い人気校です。

 

説明会までに準備した方がよいもの

お受験スーツ


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母親の服装は、綺麗めな普段着の方も多いですが、紺色のお受験スーツが(特に伝統校は)間違いないと思います。実は私もまだ用意していないので、受験することになったら、試着をして店頭で購入しようと思っています。

 

お受験用スリッパ

少し厚底のスリッパが、スタイルがよく見えておすすめです。


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お受験用バッグ

自立式タイプのものだと、面接でも使えます。


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その他

筆記用具、メモ帳、靴袋など…

 

子連れで参加できる?

伝統校などは子連れ参加NGだったりするので、HPや電話で確認が必要です。

私も土日開催だった説明会は、事前に子連れOKであることを電話で確認し、息子と夫と3人で参加しました。子供の反応を見るために、あえて連れて行く場合もあるようですが、説明会の途中で子供が騒いだら退出しなければなりません。預け先がある場合、年少以下の子供は、連れて行かない方がよいと思います。うちの息子も途中で飽きてきたので、結局説明会に集中することができませんでした。 

 

説明会での男の子の服装

白シャツに紺の半ズボンが定番です。寒い時期は+ベストも。

我が家はブランド服の古着を定価の半額くらいで買いました。

 


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私立小の見学を終えて

私立小学校の授業内容が濃く、公立よりも進度がかなり早い印象を受けました。(私は公立小学校出身ですが、今の公立小事情がわからないので、断言はできませんが…。)

教科担任制だったり、英語の授業に力をいれていたり、行事が充実しているなど、授業内容や行事・イベントなども学校の教育方針に沿って特色あるものとなっているので、高い学費を払う価値はあるのかなと思いました。

 

説明会や見学会に行くことで、表面的にではあるけれど、学校の特色や雰囲気を感じ取ることができました。他の学校の説明会にも行ってみて、比較したいと思います。我が家には場違いだと思っていた名門校の説明会にも、来年は参加してみたいです。

 


小学校受験必須の「季節」を身に着けよう

9月24日は十五夜でしたね。

曇っていたので、残念ながら満月を見ることができませんでしたが、息子と一緒に月見団子を作りました。息子が丸めたので見た目は不格好ですが、白玉粉に絹豆腐を混ぜて作ってみました。

  

 

四季がある日本にいる以上、季節感は大切にしてほしいと思っています。

季節ごとの行事に積極的に参加して、日本の四季折々の伝統文化に触れさせるようにしたいです。

 

実は幼児教室で、息子は花の名前がわかっていないという指摘を受けたばかりです。

季節の花を部屋に飾るような、素敵な暮らしをしたら自然に覚えると思いますが、ずぼらな私がそんなことするわけがなく(汗)

今回の十五夜のように、少しずつ緩く頑張りたいな思いました。

 

「季節」の問題は小学校受験でも必須です。

 季節表のポスターや季節の図鑑があると便利だし、親である私も勉強になりました。

 

 
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きせつの図鑑 はるなつあきふゆ楽しく遊ぶ学ぶ (小学館の子ども図鑑プレNEO) [ 長谷川康男 ]

  


ピグマリオン家庭用教材が届きました【初見での感想など】

 

以前のブログ記事にも書きましたが、ピグマリオンの幼児教室に通うことは断念し、結局ピグマリオンの家庭用教材を購入してみることにしました。

 

yakuhaha.hatenadiary.jp

 

購入当時息子3歳4か月。(本来は2才10ヶ月からのスタートがベストだそうです。)

 

まず、幼児能力開発・第1グレード Step1を購入。

セット価格で43,989円です。(高いなー)

 

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セット内容は…

(1)本物の幼児教育とは

(2)2歳児のさんすう
(3)カリキュラム 1冊
(4)プリント教材(1)
(5)カエルピョンピョン
(6)はなはじき/ひも
(7)お魚釣りゲーム

(8)色板トントン
(9)天地パズル
(10)親子カード
(11)呼び鈴
(12)ウッディブロック
(13)競争ゲームA型
(14)リニーレン
(15)解説DVD

 

 

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最初に、伊藤恭先生の解説DVDや本で、ピグマリオンの学習法を学びました。DVDを見ていたら夫に「なんだか宗教みたいだけど、騙されていないか?」と言われてしまいました笑。たしかに伊藤先生は個性の強そうな方で、合う合わないがある気がします。解説は関西弁で、おしゃべり好きなのかお話は長めでした。私も夫も関西出身ではないせいか、伊藤先生とはノリが合わないのかもしれません。(↑本の表紙の方です)

 

 

ピグマリオンの教材の中には、息子の通っているピグマリオンではない幼児教室のものとほぼ同じようなものもいくつかありました。天地パズル(タングラムと酷似)やウッディブロック(立方体の積み木)などなど。幼児用の教材は結構似たり寄ったりなのかな…なんて思いました。

 

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この辺は幼児教材の定番??

 

くもんのたんぐらむは、おすすめの幼児用パズルです。


くもん NEWたんぐらむ【送料無料 沖縄・一部地域を除く】

 

私がこの教材を買った1番の理由は、ピグマリオンの数論理を学んで欲しかったからです。

「実感算数」と言って、数を指で数えずに、数を固まりとして認識させることで、(5の固まりが2つで10になるというように)算数の基礎を習得する方法です。

 

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「2歳児のさんすうの教材」で、1〜12までの数理解と、1〜5の足し算と引き算が習得できるそうです。

プリントやカードを使って1〜3までの数の認識をできるようすることから始まります。

息子は3歳で、3までの数認識は既にありますが、幼児教室でも数の分野が苦手と指摘を受けているので、(集中が続かず途中で飽きている)、できればピグマリオンで極めてほしいです。

 

 

 

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→息子の食いつきが良かったは色板トントン。

木製のかなづちで、コルクの板に釘を打つというもの。動作指先能力育成のためのオリジナル教具です

ただ、狙い通りの場所に釘を打つことはまだ上手くできないので、好きなようにトントンするのが好きなようです。


 

それから、値段が高い割にコスト削減してる?と思われる教材があるのは残念でした。

 

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→お魚釣りゲームは自分で魚を切り取ったり、(切り込み線を入れて欲しい)磁石、30〜40センチの棒などの材料を自分で用意しなければならず…私は面倒くさがりなので、これはやらずに終わりそうです笑

 

 

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→サイコロは頑張って、ハサミで切って手作りしました。でもこのすごろく盤が、B4サイズと小さすぎて非常に使いづらいです…拡大コピーして使うのがよいと思います。私は電車好きの息子に、違うすごろく盤を購入してみました。

 


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色々と盛り込まれている教材なので、小学校受験に役立ちそうなものもありました。ピグマリオンで、年長で3、4桁の足し算、引き算などができるようになるそうですが、果たして家庭学習だけで、そのレベルまで行けるのか?そもそも継続できるのか…?うーん。高い買い物だったので、とりあえず頑張ってみます。

つづく

 


東大合格者の多くは4月~6月生まれという現実…早生まれはどうすればよいのか?

年少の息子は3月末が誕生日で、超のつく早生まれです。あと数日遅れてお腹から出てきて、もし4月生まれだったら、息子の人生もまた違っていたのかな〜なんて思ったりもします。

息子の成長スピードは、普通~やや遅め。しかし、お友達と比べると月齢差のせいで、背の順は1番前、他の子がすんなりできることができないなど、体格的にも、能力的にも、1番遅れているという状況です。(たまたまクラスに早生まれが少ないのもあり…)

4月生まれのお友達とは約1歳差ですが、幼児期の1年という差はとても大きいものだと痛感しています。ただし、周りをみていると差を感じるのは小学校低学年くらいまでだと思います。(体格差に関しては男子は高校までありますが)なので、小学校受験には影響があるけど、それ以降の受験は早生まれの影響はあまりないと思っていました。

 

しかし、和田秀樹「東大に入る子は5歳で決まる」によると、証明するデータはないけど、東大合格者は明らかに4月、5月、6月生まれが多いそうです。しかもそれ以前の有名中学校の入試ではその傾向はさらに顕著だとか!

 


「東大に入る子」は5歳で決まる “根拠ある自信”を育てる幼児教育/和田秀樹【1000円以上送料無料】

 

早生まれは小学校受験だけではなく、中学~大学受験でも不利になる可能性が高いのです。その理由や対策についても述べていました。

 

小学校入学時の自信のあるなしが将来を決める

和田氏は4〜6月の子が受験に強い理由について、子どもの幼稚園時代や小学校に入った時の過ごし方にあると考えています。

4月生まれの子どもは体も大きく、足も速く、よくしゃべるので、目立つ子になっていく可能性が高い。そして、クラスの人気者でリーダー的な存在になっていくわけです。その結果、幼少期のころから自分はできる子だという自信をつけており、それが受験生になるまでずっと続いているためだと考えられる。

→たしかに、息子の幼稚園でも、4月生まれの子は、自信に満ち溢れていて堂々としている子が多い印象です。それに対して、早生まれの子は息子も含め、控えめな子が多いです。家では活発なのに、幼稚園では静かだったりとか…私の子供時代を思い返しても、早生まれでリーダー格の子はいなかったと記憶しています。

 

 月齢による差があるのは小学生くらいまでで、大学受験のときにはその差はなくなっているけど、勝ち癖をつけて自信がある子なのか、そうでないのかが受験の結果に表れているのではないかということでした。

何月生まれであっても、小学校入学前後に子どもが自信を持てればよい のです。早生まれだからと諦める必要はありません。

そのためには、早生まれの子にはこのような声掛けをするのがよいそうです。

  • 1年も上の子と一緒にいるのだから、今差がつくのはあたりまえだよ。
  • もし、一緒の月に生まれてたら、お前の方がきっと勝っているよ。
  • 字を覚えたりして数を覚えたりして、どんどんできるようになっていこうね。

→息子は他の子よりできないことが多い自覚は少しだけあるようです。(本人はそのことを気にしてはいないけど)。そんな時は、「お友達は4歳だけど、おまえはまだ3歳だからできなくてあたりまえだ。」と励ましています。しかし息子の場合、「まだ3歳だからできなくても大丈夫。お母さんが○○やってよ~」→そして努力を怠る…という流れになってしまうのが悩みです。

たとえ親がフォローしたとしても、結局幼稚園の先生やお友達などが良くも悪くも小さい子扱いするので、4月の子より自信を持つことは難しいとも感じます。なかなか上手くいきませんが、成長の遅めの子は自信をなくしすぎないように、親が注意を払うことが大事なのかもしれません。 

 

我が家の早生まれ対策

前倒しで他の子より早く準備する

東大の佐藤ママが言ってましたが、塾なども他の子より早く始め、長い時間かけるのがよいそうです。息子も、もし小学校受験するなら、そろそろ準備を始めないといけません。今年中に小受用の幼児教室に行かせようか迷っています。 

習い事などで特技を見つける

サッカーや野球などの人気スポーツは、頑張ってもレギュラーになれない可能性が高いので、競技人口が少ないスポーツや体格ハンデのないピアノなどの文化系の習い事を検討中です。

サッカー、野球の選手が4〜6月が多いのに対して、芸術家は早生まれが多いと言われています。息子も何か1つでも得意なことを見つけ、自信を持って欲しいなぁ。

 

勉強も運動も、同級生同士での争いなので、早生まれを言い訳にはできないのですが、月齢による差の考慮はあってほしいと思います。

例えば、サッカーの内田篤人選手は、3月生まれで、中学までは目立った活躍がなかったが、高校の時に日本サッカー協会が主催した早生まれの選手を対象としたセレクションで、そのスピードが関係者の目に留まったのがきっかけで、頭角を表したそうです。(Wikipediaより)

運良く内田選手は才能が発掘されたけど、早生まれのせいで、才能があるのに埋もれてしまった人は結構いるのではないでしょうか。

ただ挫折知らずがよいとは限らない気もします。むしろ挫折した後に、這い上がることが大事だと個人的に思うので、息子には色々な困難を乗り越えて、たくましく育って欲しいです。

早生まれのことついては、まだ他にも語りたいことがあるので、またブログでつづりたいと思います。

 


本物の読解力を身に着けるために幼児期にやるべきこと【出口汪氏講演会の感想】

先日、ピグマリオン幼児教室主催の「出口汪×伊藤恭 スペシャル講演会」を拝聴しました。ピグマリオンの会員でなくても、無料で参加できるものでした。

 

出口汪先生は、東進ハイスクールの現代文の講師といったらピンと来る方もいらっしゃるのでは?東進の現国といえば、林修先生が超有名ですが、出口先生は参考書で有名だと思います。私も遠い昔、大学受験の時に使っていました。

 

出口先生がなぜ幼児教育?と思いましたが、国語力を身に着けるのは大学受験からでは遅く、脳細胞が真っ白な状態の幼児から始めるべきだと、自身の予備校講師の経験で気づいたからだそうです。

やはり予備校講師だけあって、出口先生の講演会は簡潔でわかりやすかったです。

忘備録も兼ねてまとめてみました。

 

出口先生は講演で、新井紀子著「AI vs 教科書が読めない子どもたち」についてお話しされていました。

この本は以前私のブログでも取り上げましたが、簡単に説明すると、AIは計算や記憶は得意だが、文章の意味を理解することができないという弱点がある。人間がAIに勝るには読解力が必要だが、読解力を向上させる方法は、残念ながらまだわかっていないというものでした。

詳しいことはこちらのブログ記事で↓

yakuhaha.hatenadiary.jp

 

出口先生も同じく読解力が重要と主張されていて、まさに私が知りたかった読解力の身に着け方について解説をしてくれました。

 

これからは論理的な思考力が重要に

2020年学習指導要領によると、新たに「論理国語」が高等教育の選択科目になるとのことです。

「論理国語」は、多様な文章等を多面的・多角的に理解し、創造的に思考して自分の考えを形成し、論理的に表現する能力を育成する科目として、主として「思考力・判断力・表現力等」の創造的・論理的思考の側面の力を育成する科目です。

グローバル化や情報化が進むこれからの社会にあたっては、示された情報の信頼性や妥当性を見極めながら、立場や考えが異なる他者の主張を的確に理解するとともに、自分の主張についても、相手に受け入れられるよう、論拠に基づいて効果的に構築する資質・能力の育成が必要であると考えに基づき、新設される予定です。

 

日本人が論理的な説明が苦手な理由

ほぼ単一民族国家である日本では、ほんの少し発せられた言葉や表情、行動などから、多くを察することが常識だとされる「察する文化」があるため、他者意識(人と人はそう簡単には分かり合えないという意識)を持っていない傾向にある。

今の日本の教育環境だと、論理的説明する習慣が育たず、外国人とうまく話せなくなり、グローバル社会に対応できなくなる。

他者意識を持つことで、他の人にものごとを正確に伝えたいと思えば、自然と論理的に話す必要がでてくるのでは?とのことでした。

 

読解力、論理的思考力を身に着ける方法

  • 親が国語力を身につけ、子どもとコミュニケーションをとりながら、論理的に分かりやすく会話することを心がける。
  • 国語力のベースを作る時期は幼稚園くらいからなので、親が子どもの言葉遣いを注意深く観察する。
  •  自分なりの解釈で、本を好きなように読むのではなく、筆者の意識で文章を読む。他者意識を持っていないと読書量が多くてもあまり意味がない。(量より質が大事)
  • 子供の頃から読み聞かせなどをして、読書する環境を整えてあげる。
  • 絵本の読み聞かせのあと、本の内容や感想を聞いてあげる。

 

英語力をつけるためには、日本語で論理的に説明できることが必要、まず英語力より国語力が大事だともお話しされていました。

そして、今までの教育の常識が通用しなくなるので、親も子どもと一緒に学ぶ必要があるというお話が印象的でした。

AI化、グローバル化など予測不能な未来…親が固定観念にとらわれず、視野を広げていくことも重要なのかなとも感じました。

 

会場では出口先生の本も売っていたので、購入しました。

具体的に国語力を伸ばす方法が述べられています。


子どもの頭がグンと良くなる!国語の力 [ 出口汪 ]

 

参考


AI vs.教科書が読めない子どもたち [ 新井 紀子 ]

 


 

気鋭のビジネスリーダーたちはわが子をどう育てているのか【「子育て経営学」を読んで】

40代以下の第一線で活躍する男性ビジネスリーダー10人の子育て論をまとめた「子育て経営学

若い経営者やプロフェッショナルの方々は、子育てに対する考え方も最先端で面白く、参考になりました。


子育て経営学 気鋭のビジネスリーダーたちはわが子をどう育てているのか [ 宮本恵理子 ]

彼らの子育て論は十人十色でしたが、いくつか共通点も見られました。特に印象的だった部分を抜粋し、まとめました。

 

①オンとオフを分けず、柔軟に働く

プライベートと仕事を分けて考えず、働くと育てるを自由に行き来する感覚を持つ傾向が見られた。柔軟に働くことで、子どもと向き合う時間を確保できる。

 

 

  • 仕事現場を見ることも勉強になると思って、長男を中国出張に連れて行った。先方から許可を取り会議に同席させた。(ソラコム社長 玉川憲氏)

 

  • 子連れ出勤をOKにした。オフィスにキッズスペースがあり、社長である自分も子連れで働いた。(ソウエクスペリエンス社長 西村琢氏)

 

②共働きは当たり前

ビジネスリーダーの奥様は、バリキャリ率が高め。妻も夫と同じように多忙だからこそ、対等なパートナーシップとして、子育ての分担が進んだと考えられる。夫婦でお互いの仕事やキャリアについて語り合っているという。

 

  • 管理職として活躍する女性の先輩方が、お子さんをしっかりと教育していたり、豊かな生活を送っているのを見てきた。僕もそんな家庭を目指したいと思っていた。だから独身の頃からバリバリ活躍している女性と結婚したいという願望があった。(スペースマーケット社長 重松大輔氏)

 

  • 妻は外資投資銀行に就職。互いの世界から得た学びを交換して、ともに成長できるよう、応援しあえる夫婦でありたい。(NPO法人クロスフィールズ代表理事 小沼大地氏)

 

③家事や子育ての一部を外注する

家事代行サービス、シッターを活用したり、両親(子供の祖父母)やパパ友らと協力しあうことで、共働きの子育てにおける人手不足を解消する。子供が親が育てるものという固定観念は捨て去り、子供は社会全体で育てた方が良く育つと前向きに考えている。

 

  • 家事の手間をいかに省くかを考え、家事代行兼シッターさんに週3回来てもらっている。おかげで夫婦の負担やストレスが減っている。(ノバルティスファーマ社長 綱島一成氏)

 

  • 英語を話すフィリピンシッターを雇って、色んな違いのある属性の人とどうかかわっていくかというスキルを身につけられた。英会話教室にかようより深い勉強ができていると思う。(建築デザイン事務所noiz代表  豊田啓介氏)

 

④多様性ある環境で学ばせる

意外にも小学校受験はせずに、公立小に通わせているご家庭が多かった。人種、生活背景などの多様性を学んでほしいと考えている。

 

  • 私立の小学校からの一貫校だと、同質性の高い環境になりがち。様々な属性やタイプが入り混じるカオスの中で、子どもは異と交わるリーダーシップを獲得していくのではないか。(入山章栄氏)

 

  • 本当は、数年単位で学校も自由に移れたらいいのにと思っている。子どもが主体となって学校を選ぶ転校システムがあったら、公立も私立もより教育の質を磨こうとするのではないか(重松大輔氏)

 

⑤グローバル教育は前向きに検討

今は日本で教育を受けているが、将来的には海外での教育を検討しているという意見が多かった。

 

  • 日本の国内市場が今後、縮小するのは確実なので、できれば第3か国語も話せるようになってもらいたい。長男はインターナショナルの保育園に通わせていて、平日の日中は英語ばかりの生活を送っている。(綱場一成氏)

 

  • 乳幼児のころから海外旅行にはハワイ、オーストラリアやアメリカなどに連れて行った。今後はまずサマースクールのような短期のプログラムを体験させたい。ただし、海外の言語や文化を吸収するのは、日本語をしっかり固めたあとのほうがよいと考えているので、本格的な留学は高校以降にさせる予定。(ガイア社長 中桐啓貴氏)

 

まとめ

「子育て経営学」は男性ビジネスリーダーのインタビュー収録のみだったので、個人的に女性側の子育て論も聞いてみたかったです。

 

そして、以下の綱場一成氏のご意見には妙に納得をしてしまいました。

子育てで生じる様々な役割は、「プランニング」と「オペレーション」に分かれるのだと気が付いた。例えば、朝起きたら、急に子供が発熱して病院に連れて行かなければならないとき、「8時に小児科に寄って、病児保育を予約して…」と戦略を立てる役割と、それを実行する役割が違う。大半の家庭では、戦略を練るプランニングは妻が担当し、夫はやったとしても実行役のみ、というパターンだと思う。

オペレーション担当の夫からすると「俺も半分は子育てはやっている」と思っていても、問題解決における役割の重要度はプランニングの方が高い、ですから、「私はこれだけやっているのにあなたは」「いや俺だってこんなにやっている」という衝突が生まれる。

 

→我が家も似たような衝突があったので…私は短時間パートなので、夫が一家の大黒柱として働いていることには感謝していますが、目に見えない家事や育児(プランニング)もあるんだよ~とは言いたいです。愚痴っぽくなりましたが、お互い自分の方が大変だと思いがちなので、その辺は夫婦で色々と擦り合わせていくしかありませんね。

 

経済的観点からいくと、家事育児で女性が働く時間を制限されるのは非効率的であり、子育てシェアの分野はビジネスチャンスとしても大きいというご意見もありました。このままだと専業主婦はますます減っていくのかな…?

 

仕事と育児で、自分の自由時間がほとんどない共働き夫婦(主に女性?)も多くいらっしゃると思いますが、夫婦ともに時間に縛らない働き方を実践できるような企業が増えていけば、女性だけでなく、男性にとっても子育てのハードルが下がるはずです。こういった社会に影響を与えるビジネスリーダーたちが柔軟な働き方を推進することで、より子育てしやすい社会に変えていってほしいと感じました。